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人事考課からバイアスを完全に排除したら理想なのか? 2014.11.08
こんにちは、柳原です。
遅まきながら、話題になっている「経営戦略全史」を読みました。
テイラーの時代からポーター、ドラッカー、コトラー、現代にいたるまでの
経営戦略の歩みを時系列にまとめた本で、ビジネス書大賞に選ばれたらしい本です。
個別の戦略理論を深堀りするにはもちろん向いていませんが、
文字通り古今の経営戦略を俯瞰で眺める上で楽しく読めました。
社労士試験の合格発表が最近ありましたが、
「テイラーの科学的管理法」や「マズローの欲求5段階説」は「一般常識」分野でかじっています。
試験に合格する上ではまったく重視していなかったこれらの理論のほうが実は面白いんですよね。
で、テイラーの話。
細かい解説は他の賢い方にお譲りするとして、
要は作業時間を測ったり、仕事の動作を観察しまくって作業の標準化と効率化を進めたものだと認識しています。
人事考課を考えるときもこの「観察」による客観的指標づくりが大事になってきます。
職務給の考え方によると、10分で1コの作業をするよりも、10分で3コの作業をするほうが優れていて、
人事考課上加点すべきということになります。
だって客観的なんだもん。
・・・ところが、この客観性至上主義がまた曲者で、
社長や上司の「なんとなくの好き嫌い」バイアスによる人事考課があながち悪とも言えない。
そういう場面によく出くわします。
「社長の俺が目で従業員の様子を見て、鉛筆なめながら給与決めるんだ」と言っている会社で、
全くもって従業員が機嫌よく働いていて、業績のよい会社もある。
他方、数百万円もする人事評価制度を作っていながら、
学者が考えそうな細かなチャートや評価項目がほとんど用をなさず、
実効性のないということもある。実際ありますよね。
好き嫌いもヒトから出た感情。親鸞さんのように、そのバイアスすら肯定して
ヒトというものをとらえなければならないように思っています。
科学的に観察し、感情的に意見を言い、大局的に見て決める。
人事考課の有用性を高めるためにはこんな姿勢が合っているように思います。
ちなみにバイアスまみれを自認する僕は
「まったく違う考え方をする、頭のキレる人」
に相談することに決めています。
いつもありがとうございます。
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