労務コラム

派遣と請負の違い   2013.09.21

〈派遣〉

派遣とは、派遣元会社自身が雇用している従業員に、派遣先で働いてもらう仕組です。派遣社員の雇用主は派遣元会社となります。しかし、実際に働いてもらう場合には、派遣先での指示に従います。

つまり、派遣元会社と派遣社員が雇用契約を結び、指揮命令は派遣先(受け入れ側)が行う、派遣会社と派遣先は派遣契約を結ぶ、という三角関係になります。

 

〈請負〉

請負は派遣と似ていますが、指揮命令の部分で異なります。

請負は、仕事を完成させることを約束し、仕事の結果に対して報酬をもらう契約です。ですので、仕事を依頼する発注者と請負会社があった場合、発注者はどのような方法で仕事を完成させるか一切指示してはいけません。あくまでも仕事の完成だけです。

仕事のスケジュールを発注者が管理していたり、仕事の報告を発注者に行うことが義務付けられたりした場合などは、請負ではなくなります。途中で指示を行った場合は、「派遣」になってしまいます。

 

派遣社員の給与や労働保険料、社会保険料は派遣元会社の負担となります。従って、派遣先で時間外労働をしたとしても、割増賃金の支払い義務は派遣元会社にあります。派遣社員は派遣元会社と雇用契約を結んでいるためです。派遣先の会社は、派遣社員の働いた時間分の料金を派遣元会社に支払うだけとなります。

 

 

派遣を依頼する場合、下記業務は派遣が禁止されているので、注意が必要です。

①    建設業務

②    港湾運送業務

③    警備業務

④    病院・診療所での医療業務

⑤    人事労務関連の一定業務

⑥    弁護士・税理士・社会保険労務士等の士業の一部

⑦    管理栄養士の業務

 

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