労務コラム

社内不倫を理由に解雇できるか   2013.05.25

社内不倫が判明した場合、会社は当事者に解雇その他ペナルティを与えることが出来るでしょうか。

 

原則:ペナルティを与えるには「根拠」と「実害」が必要

社内不倫に対して会社が何らかのペナルティを与えるには、「就業規則上の根拠」と、「社内不倫による実害の存在」が必要でしょう。

就業規則上の根拠については、「会社の秩序を乱してはならない」等の服務規定が存在していることが多いでしょうから、そこに根拠があるとしてもよいでしょう。

ただし、「実害の存在」については中々容易でありません。

 

例えば、

・社内不倫が家庭に知れ、夫婦間のモメごとが職場に及んだ場合(職場でケンカをする、執拗な電話が職場にかかってくる、怪文書が送られてくるなど)

・同じ職場内の人間関係等に悪影響を与えている(まわりが気を使って、社内の協力体制がめちゃくちゃになる、円滑なシフト組みに影響を与えるなど)場合

・職種上特に倫理観が求められる状況で、その倫理観にそぐわない場合

などの場合は、ある程度実害があると認められます。

一方で、単に不倫がわかったことだけを持って(つまり私生活上の行動があることで)、会社として解雇その他のペナルティを与えることは難しいでしょう。

 

干渉の仕方について:

社内不倫については、その注意の仕方に注意をしなければなりません。

社内の噂やネットの書き込み等のみを鵜呑みにして執拗に問い詰めると、その問い詰める行為がセクハラ・パワハラに該当してしまう可能性も否定できません。

まずは事実確認を公平な立場ですることが必要です。

また、プライバシーにも注意して、事情を聴く際も別室に呼ぶなどの配慮を持つ方が良いと思われます。

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