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感染症にかかった社員の自宅待機中、給与を支払わなければならないか   2013.10.28

感染症に罹患した労働者等が無理をして出勤をすると、周りの人に伝染させてしまう恐れがあるため、労働安全衛生法、感染症法等により出勤を禁止する義務が定められています。

 

この自宅待機を命じた場合の賃金について、場合によっては60%の給与保障(いわゆる休業手当)が必要となります。休業手当の支給の有無については「使用者の責に帰する事由」であるか否かによって判断されます。

 

◆休業手当の支払い義務がない場合

・感染症にかかっているかどうか不明な時点で、何らかの症状があるため、社員自ら休む場合

・医師や保健所の指導により、社員が休業する場合

・家族が感染症に感染している社員について、濃厚接触者であることにより、保健所による協力要請等にも基づき、社員を休業させる場合

 

◆休業手当の支払い義務がある場合

・医師や、保健所による協力要請の範囲を超えて休業させる場合。(外出自粛期間後等)

・医師や保健所からの協力要請がない段階で、使用者の自主的判断で休業させる場合

 

 上記のように、医師や保健所の指導の範囲で休場させる場合には、「使用者の責に帰する事由」ではありませんので、休業手当の支払いは不要です。

 

 しかし、家族が感染し(かつ労働者本人が感染していない)場合に、保健所の指導が速やかに行われるとは限りません。このような場合には、会社独自の自主的な判断が必要になります。

 

無難な判断は「休業手当を支払う」か「有給休暇として取り扱う」ですが、感染症の種類によっても取り扱いが異なるでしょう。

社労士等専門家にあらかじめ尋ねた上で適宜判断をして下さい。

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