労務コラム

社員が受けさせなければならない健康診断   2014.02.03

会社に実施義務のある健康診断は、【一般健康診断】と【特殊健康診断】に分けられます。

 

<一般健康診断>

①雇入時の健康診断:労働者雇入れの時

②定期健康診断: 1年以内ごとに1回

③特定業務従事者の健康診断:深夜業に配置替えの際、6月以内ごとに1回

④海外派遣労働者の健康診断:海外に6ヶ月以上派遣するとき、帰国後国内業務に就かせる時

⑤給食従業員の検便:給食の業務に従事する労働者の雇入れの際、配置替えの際

 

<特殊健康診断>

石綿などの特に有害な業務に従事する労働者に実施

 

 

年1回の健康診断以外にも、会社には健康診断の実施義務があります。健康診断を実施しない場合、会社は労働安全衛生法違反によるペナルティーを科せられるほか、健康診断を受けさせなかった結果労働者が病気になった場合には損害賠償責任が生じる可能性があります。

また、たとえ健康診断を実施していても、健康に異常が見つかった社員を放置した場合は責任を問われる可能性があります。異常があった場合には、再検査や休暇などの措置を行う事が必要です。

 

【健康診断費用はだれが負担すべきか】

行政通達によると、労働安全衛生法により実施を義務付けている以上、健康診断の費用負担は当然会社がすべきとされています。

 

一般健康診断中の賃金の支払いについては、法律で定められていません。会社と労働者が協議して決めるべきとされています。しかし、実施義務が会社にある以上、給与は支給したほうが望ましいでしょう。

特殊業務従事者に対する特殊健康診断については、業務との関連性が強いため、労働時間内に行い、賃金を支払うべきとされています。

 

健康診断実施は法律上求められていることでもありますし、労働者の健康に配慮している会社の意思表示手段としても有効ですので、受診をしていない場合は今後の受診をしましょう。

 

 

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