労務コラム

割増賃金について   2015.07.10

 労働者は労働が1日8時間を超えた時間(時間外)について、通常の賃金の計算方法よりも割増してお金を受け取ることができます。また午後10時~午前5時の深夜時間に働いた時間についても同様です。この場合の計算方法は以下の場合に分けられます。

 

①    1日8時間を超えた労働時間が1ヶ月60時間以内の場合→2割5分以上で計算

 

②    1日8時間を超えた労働時間が1ヶ月60時間を超えた場合→5割以上で計算

※中小企業については適用が猶予されているため2割5分以上

 

③    午後10時~午前5時に働いた場合→2割5分以上で計算

 

④    法定休日に労働させた場合→3割5分以上で計算

※法定休日:労働基準法などの法律で決められた休日のこと。

 

割増するお金の計算のベースとなる賃金には、家族・通勤手当などの賃金は入れません。

 

 

例:会社指定の労働時間が午前8時から午後5時(休憩1時間)までの実働8時間、

1か月45時間、1年360時間を超える時間外労働に係る割増賃金率を3割

とする大企業の場合

 

 ○1か月45時間以内の時間外労働について

 

17時から22時→1時間当たり賃金×1.25 (時間外労働)

 

22時から5時→1時間当たり賃金×(1.25+0.25) (時間外労働+深夜労働)

 

5時から8時→1時間当たり賃金×1.25  (時間外労働)

 

 

 ○1か月45時間超~60時間以内又は1年360時間超の時間外労働について

 

 

17時から22時→1時間当たり賃金×1.30 (時間外労働)

 

22時から5時→1時間当たり賃金×(1.30+0.25)(時間外労働+深夜労働)

 

5時から8時→1時間当たり賃金×1.30(時間外労働)

 

 

 

○1か月60時間超の時間外労働について

 

17時から22時→1時間当たり賃金×1.50(時間外労働)

 

22時から5時→1時間当たり賃金×(1.50+0.25)(時間外労働+深夜労働)

 

5時から8時→1時間当たり賃金×1.50(時間外労働)

 

 

○法定休日労働の割増率

 

5時から22時→1時間当たり賃金×1.35(法定休日労働)

 

22時から5時→1時間当たり賃金×(1.35+0.25)(法定休日労働+深夜労働)

 

 

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