労務コラム

試用期間の延長について   2013.02.15

試用期間を延長したい場合、どんな理由なら延長できるのでしょうか?

 

 

回答:就業規則などの根拠がない試用期間の延長は原則としてできないが、たとえ明文化されている場合でも、会社側からの恣意的な延長は難しいでしょう。

 

前提:

まず、試用期間を設ける場合には、就業規則などでその期間をあらかじめ定めていかねばなりません。そして、「延長があるかもしれないこと」が明記されていない限り、この期間は原則として会社が一方的に延長できません。

また、たとえ明文化されていたとしても、一方的な試用期間延長は認められません。

なぜなら試用期間中は、会社側からみて解雇の有効性を主張しやすく、社員にとって不安定な状況であるからです。

ですから、たとえ試用期間を延長する場合がある旨の規定があったとしても、これだけを根拠として使用者が期間延長することは許されず、延長することについて合理的な理由が求められます。

 

では、合理的な理由とは何でしょうか。

 

例:当初の試用期間中に採否の判断をできない場合

試用期間中に交通事故や私傷病等でやむを得ず欠勤をした結果、(会社としては試用期間に適格性を判断したかったのに)正社員としての適格性を判断できないことが考えられます。

 

この場合は合理性がある程度認められる余地がありますが、それにしても一方的な延長をせず、理由を説明して労働者の合意を取ることがトラブル回避のためには重要です。

 

なお、過去の判例では、「会社の慣行として長年にわたって試用期間の延長が随時行われてきており、社員も慣行によるものとして延長を受け入れた事実がある場合については、試用期間を延長することを認めた」ものもあります。

それぞれの会社の文化や風習も合理性判断の一因となります。

 

いずれにせよ、試用期間延長の判断は慎重に行ってください。

 

以上、試用期間の延長についてでした。

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